愛言葉
だから、本当にこういう人は苦手なのだ。
スリープ状態だったパソコンをまた立ち上げて、伝票業務に取り組む。
ひたすら数字を打ち込んでいくと、数字に酔ってしまいそうになる。
ドライアイという名の現代病が私を襲いそうになる寸前で定時になる。
『みんな上がっていいぞー。』
大さんの狂喜乱舞な喝采とともに皆いそいそ帰り仕度に取り掛かる。
私もデスク周りに散らかった筆記用具とガムのごみを片付ける。
お隣の堂上先輩のごみが目に入った。
「先輩、これ一緒に捨ててきますね。」
ごみを拝借する。
『ああ、ありがとう。』
自分のごみと一緒に燃えるごみと書かれた分別もおざなりゴミ箱にポイする。
席に戻ってくると、堂上先輩が『あのさー。』と声をかけてきた。
「なんですー。」
コートを着込み、鞄を手にしながら答える。
『今日、ご飯でもどう?』
「ん…今日は遠慮しておきます。」