紅いピアスの眠り姫


201号室のドアは
昨日と違って開いていた。



いないのかな?




そう思いながら病室を覗くと

眠っている彼女がいた。



昨日は気が付かなかったが、
病室からは咲き誇った桜が見えた。



桜を背景に眠る彼女は綺麗だった。


幼い頃、
母に読んで貰った絵本の【眠り姫】のように美しくてあえかだった。
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