【完】結婚させられました!?
それはそれは甘美な微笑みを浮かべてく
るから、胸が激しく高鳴る。
───……と、その時。
「……触りすぎなんだよ、あんた」
それまでは辛うじて敬語だった音夜君が
、そう吐き捨てたかと思えば。
グイッと突然肩を引き寄せられたかと思
うと、すっぽりと音夜君の腕の中に入っ
ていた。
「先輩は、向こう側にもソファーがある
じゃないですか」
音夜君はそう言うと、向かい側に設置さ
れている黒いソファーを指差して。
そんな音夜君を、先輩は軽く睨んだ。
「お前みたいな危ない男の隣に、心優を
置いとける訳がないだろ?」
「あ゛ぁ?」
ちょ、ちょ、ちょっと!
また空気が悪くなってきてるんですけど
!?