【完】結婚させられました!?




それはそれは甘美な微笑みを浮かべてく
るから、胸が激しく高鳴る。



───……と、その時。



「……触りすぎなんだよ、あんた」



それまでは辛うじて敬語だった音夜君が
、そう吐き捨てたかと思えば。



グイッと突然肩を引き寄せられたかと思
うと、すっぽりと音夜君の腕の中に入っ
ていた。



「先輩は、向こう側にもソファーがある
じゃないですか」



音夜君はそう言うと、向かい側に設置さ
れている黒いソファーを指差して。



そんな音夜君を、先輩は軽く睨んだ。



「お前みたいな危ない男の隣に、心優を
置いとける訳がないだろ?」


「あ゛ぁ?」



ちょ、ちょ、ちょっと!



また空気が悪くなってきてるんですけど
!?





< 149 / 419 >

この作品をシェア

pagetop