【完】結婚させられました!?
その瞳があまりにも冷たかったから、思
わず苦笑いを浮かべてしまった。
「……ほんとに、妬くから、俺」
まるで非難するような眼差しを向けてく
る先輩に、不覚にもドキリ、とした。
先輩は絶対そんなつもりは無いんだろう
けど、すっごく今の発言は胸にキタ。
女の子には嬉しい言葉です……。
「先輩もカッコいいです!」
「今さら言われても、嬉しくないし」
「えー、そんなぁ……」
本当にかっこよかったのに。……でも、
来て早々、音夜君と睨み合うから、言う
タイミングを逃したってだけで。
さっきからずーっと、ドキドキしてたの
になぁ……。
───それからも、私からなかなか離れ
ない音夜君に先輩が怒ったり、そんな先
輩を音夜君が睨んだり。
そんな風に慌ただしく時間が過ぎる中で
、ついに───……。