【完】結婚させられました!?
好きなのは先輩。そんなの音夜君だって
わかってるだろうし、覆ることはない。
ずっと先輩が好き。先輩だけが、好き。
「───……俺らはさ」
不意に口を開いた、裕太君を見上げる。
裕太君は少しだけ寂しそうに、困ったよ
うに笑っていた。
「俺らは、音夜に救われた所があってさ
……最初、俺も翼も、浮いてたんだよ」
「え……?」
裕太君と、翼君が……浮いてた?
こんなに笑顔が素敵で、気さくで、思い
やりが、あるのに?
「俺はいまこそこんな能天気だけど、入
学当時はめちゃくちゃ人見知りで。翼も
一人で勉強してるような奴だった」
「まあ、こんな不良校で勉強してたら、
そりゃ浮くよな」
はは、と軽く笑う翼君。
「んで、そんなときに声をかけてくれた
のが音夜でさ。"俺友達いねーんだよ"な
んて笑いながらさ?」