【完】結婚させられました!?




取り残された私は、一瞬フリーズしてか
ら音夜君を追いかけた。



な、なんだかよくわかんないけど……、
謝った方がいいのかな!?



リビングのドアの前で立ち止まり、枠に
掴まりながらそーっと中を覗けば。



バッチリと視線があってしまい。



「心優、こっちに来い」



有無を言わせないような声色でそう言わ
れたら、逆らうことなんかできもしなく
て。



再会したときはあんなに優しかったのに
……というか子犬みたいで。



どっちかっていうと私の方が立場が上な
感じもしていたのに。



「心優、早く」


そう言いながらドカッとソファーのど真
ん中に君臨する彼は。



どこかの大魔王みたいに怖い。



恐る恐る音夜君の近くまでいくと、グイ
ッと腕を引っ張られて。



「……わぁっ」




< 61 / 419 >

この作品をシェア

pagetop