【完】結婚させられました!?
綺麗な茶髪に、整った顔立ち。チャラい
感じのイケメンで。
「音夜君……!?」
心優がビックリしたようにそう言うと、
俺から心優が遠退いていき。
すっぽりと、ソイツのうでのなかにおさ
まっていた。
───すぐにわかった。そいつが心優の
言っていた"幼なじみ"だって事。
「……おい、その手を離せよ」
「…別にあなたには関係ないですから」
すっぽりと抱きすくめられている心優を
この手に取り戻したくて。
他人に抱き締められているのも、俺と向
こう側を隔てるこの門も、すごくもどか
しくて。
向こうも敬語を使っている辺り、俺が年
上だってことは知っているらしい。
「関係なくなんてねーよ。俺は心優の彼
氏なんだから」