ぱれっと
よくみると、同じクラスの東野正樹(ヒガシノマサキ)だった。
クラスでも大人しい人で、あまり話したことがない。
「東野くん。」
声をかけると、一瞬驚いた顔をしたが、すぐに私が誰か分かったみたい。
「高枝か。…もしかして、ここって高枝の店?」
入り口に看板あるから分かったんだろう。
「そだよ。
今日はどうしたの?」
「姉貴がもうすぐ成人式だから、みに来た。」
やっぱり。
「なるほど。
もうすぐお母さん帰ってくると思うし、着物見といてよ。
綺麗でしょ?」
なんて言ってると、お母さんが帰ってきた。