ぱれっと
お母さんと東野くんのお姉さんたちは、奥で話を始めた。
「私はレジにいるけど、東野くんどうする?
話、混ざってくる?」
「俺はいいや。
姉貴の話だし。」
「そっか。ねぇ、なんか飲む?」
私はお茶を出した。
「さんきゅ。
それにしても、高枝って呉服屋だっのか。」
「知らなかった?まぁそんなに有名じゃないしね。
私、和衣なんて名前してるけど、着物とか全然似合わないの!」
そう。
私は着物や浴衣があまり似合わない。
お母さんには似合うって言われるけど、あまりしっくりこない。
「そうか?
似合うと思うよ。高枝って背高いし。」
え…。
そう…かなぁ?