優等生なキミの危険な誘惑
「嘘でしょ…」
「りん、ちゃん?」
彼の名前を聞いた途端、凛ちゃんが絶望したように力なく床に座りこむ。
何で急に…
凛ちゃん
一体、どうしたんだろう…。
さっきから何か様子がおかしい…。
心配になって大丈夫?と
声をかけようとそっと近づく。
すると彼女が突然、
俯いたまま口を開いた…。
「雄二はダメ…雄二と付き合ったら、きっと菜奈が傷つく!!」
「…え?」
言葉の意味が
よく、理解出来ない…。
何でわたしが傷つくの?
何で…
雄二って下の名前で呼んでるの?
そんな事を考えながら彼女をよく見てみると、全身が小刻みに震えていた。