俺の事どう思ってる?!
 村田はすぐに監視されている事に気付き、もう何日も小康状態が続いていた。



 どちらか痺れを切らした方が負け…クラスから追放される。



 しかし日が経つにつれて、舞奈の追放は酷くなっている。



 舞奈に与えられるミシンは1本ミシンで、中学生が家庭科で作るような作品しか作れない。



 それは「プロ失格なんだからそれで十分」と言うクラスメートからの無言のメッセージだった。



 放課後になると、実習室には学年展準備の為使用中の貼紙で、舞奈を中へ入れなかった。



 こればかりは紫江も夢人もどうする事も出来なかった。



「村田にあのスタイル画を見せて認めさせて下さい」



 紫江の怒りは最高潮に達する直前まできており、焦りすらも感じ取れる。



 言われなき罪でクラスから追放され、まともな作品も作れない事が悲しくて仕方がない。



 それでも講師は首を縦に振る事なく「舞奈との約束」の一点張りで聞く耳を持つ様子はない。



「先生は舞奈とどういう関係なんですか?」



 散々怒鳴り散らし言う事が無くなったのか、前々から気にはなっていたから、敢えて今言ったのかは分からない。



 しかし、例の如くはぐらかされ紫江の怒りは煮えたつばかりだった。



 紫江は妙に冷静な夢人に腹が立ち一発蹴りを入れてしまう次第だ。



「誰かが冷静にならないと、見えなくなるだろ…」



 蹴られた足を摩りながら説得するが、今度は頭に拳が入った。



 溜息しか出なかった…夢人だって心中穏やかではないのは確実だ。



 彼氏に喧嘩を売るくらい舞奈の事が好きなのに、何も助けてやれない自分に苛立っている。



 そんな時にあの出来事が起きた…。



「舞奈バイト行ったよね?」
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