恋愛指導は秘密のくちづけで
「また連絡するね」


「ああ」


電話を切った。


遠くから女の声であの人の下の名前を呼んでいた。


甘く、黄色い声だった。


そうなるのは最初から想像できたはずなのに。


いざこういう状態になったときにむなしく感じるのはわかっていたはずなのに。


都合のいい二人を演じてきたからこその現実なんだろうな。


不必要な大人の恋の階段をのぼってしまったようだ。
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