恋愛指導は秘密のくちづけで
気がつくと、万里くんが腰を降ろし、わたしを抱き寄せていた。


はっとして、わたしは立ち上がった。


万里くんは冷たいまなざしで、わたしを見上げていた。


「柏葉さん、そんなによかったんですか、キス」


「そんな…。調子悪かったのかわからないけど、気を失っただけよ」


「そうなんですかねえ」


くちびるを触ってみた。震えている。


万里くんのくちびるも少し赤みがかかっていた。


どれぐらいキスしていたんだろう。
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