恋愛指導は秘密のくちづけで
「あ、あの、わたしなんですけど」


語尾の声が小さくなっていくのがわかった。


「はあ? あんたさ、ちゃんと数も数えれないの。何やってんの」


「ごめんなさい」


「控えの人が問題用紙もってきてくれたからよかったけどさ、もう少しちゃんとしてよね」


「わかりました……」


「中西さん、僕も途中で人数変更を出さなかったから悪かったんだよ」


「近藤さんはいいの。柏葉さん、しっかりしてよね」


「……はい」


わたしの返事もよそにツンとした態度をキープしたまま、給湯室に消えていった。
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