恋愛指導は秘密のくちづけで
「ちょっと、足りないじゃないの!」


1限目の地理歴史・公民の試験が終わり、控え室に回答用紙をもってきたときだった。


耳が痛くなるぐらい鋭い口調が耳に入る。


ウチの浪人クラスの班長、中西さんだった。


「近藤さん聞いてよ。ウチのクラスの問題と回答用紙が足りないんだよ!」


教授室の前に座る近藤さんに対して中西さんは前のめりになりながらしゃべっている。


「誰が準備したの、これ」


控え室でもある教授室じゅうに声が響き渡る。
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