恋愛指導は秘密のくちづけで
男子学生は軽く首を縦に振り、わたしの向いの椅子に腰かけ、机の上にファイルを置いた。


「あ、これから面談なんですよ」


にこにこしながらわたしの顔を見ている。


わたしはあわてて視線を受験名簿に移した。


「現役高校生コースは、オレたち大学生がクラス担任として面倒みてるんですよ。

今日はたまたま早い時間に面談の予約をしてる生徒がいるのを忘れていて。

遅刻ぎりぎりでしたよ」


「そうなんだ」


「面談っていってもバイトのオレたちが生徒の名前と顔をしっかり覚えるための口実なんですけどね」
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