恋愛指導は秘密のくちづけで
「そうですねえ」


「茅野万里くんっていうの。S大の2回生。

この塾に2年いるから、たいていの塾内のことわかっているみたい。

職員の仕事内容もだいたい把握してるし。

万里くんは現役コースのクラス担任だけど、模試の試験監督もやってくれるの。

わたしよりも柏葉さんにくっついてくるかもしれないから、相手してあげてね」


「あ、はい……」


万里くんか。わたしに弟がいたらあんなさわやかな子がいいなあ。


佐伯さんが自分の席に行くのを確認したわたしは小さくため息をつき、受験票をクラス順にまとめ、束を輪ゴムでとめていった。
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