溺愛マリオネット


「おもい、だしたんだな」

呂律の回らない彼。

「思い出したよ、ベットの下の手帳のお掛けでね」

はっ、と意識をさせ掴みどころのない、嬉しいのか悲しいのか分からない笑みを浮かべた。


「ごめんな、珠季」

そう言い涙を流した彼を見て今まであった憎しみとか、そーゆーの全部薄れてしまった。


「わたし・・・・・・知らない・・・・全部は分からない…」

まだ埋まってないピースはある。
なぜ引き離されたのか。

理由が分からない。


「わかった、教える、でもこれがお前にとってどう転がるかは分からないよ…いい方にも、悪い方にも」


コクリと一回頷いた。


彼は決心したように
驚愕の言葉を述べた。
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