溺愛マリオネット


「やっぱり珠季はお利口だね」

ノソノソと水容器の中に顔をいれる。
ゆっくりと舌を出し中の水を口の中に含めた。


「・・・・・・ッ・・・・・さい、ぁく・・・」

悔しくて悔しくて流れ出した涙は終わりを知らなかった。


「結愛ーーーー・・・・・・」

聞いていいのか分からなくて口にしていなかった名前が意外にも彼の口から出た。
その名前にビクン、と体は反応をし水を飲むのをやめた。
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