溺愛マリオネット


「お…俺は…」
震えてる彼。
こんな彼を見るのは初めてだった。
どうして泣いてるの?
嬉しいの?悲しいの?


「お前に思い出して…ほしかったッ…けどずっと一緒に居たかったから…思い出して・・・っ、ほしくなかった」

「分からないよ…」

分からない。
彼がなんで泣いてるのか
苦しんでるのか。

やっぱり思い出しちゃいけない記憶なの…?


「結愛も知ってるの…?」

膝をつけながら泣く彼を横目に私は知らない事が多すぎると感じた。
< 91 / 130 >

この作品をシェア

pagetop