俺が彼女を抱けない理由
「ちょっと外の空気吸ってきます。。」
俺はそういって病室をでた。
ゴーン
ゴーン
ゴーン
除夜の鐘が遠くで聞こえる
もうすぐ今年も終わる。
今まで我慢していた涙が溢れ出した。。
俺は人を愛したらいけない?
愛した人は俺の傍から居なくなる。。
もしこのまま葵が目を覚まさなかったら。。
・・・戻ろう
病室に戻る途中、待合室のテレビには人気ミュージシャンのカウントダウンライブの模様が映っていた。
『あけましておめでとう!!』
その声を聞きながら俺は葵の所へと急いだ。
「・・・拓」
「俺。。葵の目が覚めるまで毎日ここに来てもいいですか?」
「。。拓くんありがとう」
この日から俺はこの病室に来ることが日課になった。
「今日もご苦労様。坂井さんもきっと喜んでると思うよ」
毎日来てるうちに担当の看護師さんともよく話すようになった。
「葵は今何を思ってるんだろう。。」
「・・・きっとあなたの所へ戻ろうと頑張ってる」
「・・そうなのかな」
「そうだよ」
俺は葵の手を握ったまま毎日葵に話かける。
もちろん葵からの返事も反応もない。
それでも俺は仕事の合間には必ずここに顔をだした。