ベストマリアージュ
言葉に詰まったまま固まる私に、さとしが冷たく言い放った。


「おかげで私は、なんなんだよ

聞いてやるから言えよ」


コクンと唾を呑み込む。


言葉なんて出てくるわけがなかった。


「お前は俺が客と手当たり次第寝てると思ってたわけだ

ハッ、ふざけんなよ?

俺だってそのくらいわきまえてる」


射るように睨み付けられて、私は一言も返せない。


信じてなかったのは私の方だ。


優也の言葉に踊らされて、さとしを信じきれなかった。


なにより大切な自分の職場で、さとしがそんなことするはずがないのに……


「ごめ……なさ……」


喉が詰まってうまく声が出ない。


「お前こそ、俺に隠してることあるんじゃないのか?」


……えっ?


思わず目を見開くと、さとしの顔が悔しそうに歪んだ。


「確かに俺も悪かったけど……当て付けかよ」


まさか……知ってるの?


優也が知らせた?


だとしたらどこまで?


心臓がドクドクと音を立てているのがわかった。


指が体が唇が、ガクガクと震えてる。


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