ごめんね。
「私に彼氏や婚約者……結婚してたらどうしてたの?」
頭を傾げながら聞いてみると、大和は頭を掻きながら言葉を濁す。
「あー……婚約者までだったら会って、結衣に似合わない奴なら奪ってたかな。
結婚してたら……んー…どうしてたかな」
「…そこは似合わない奴じゃなくても奪うって言ってよ」
大和の気持ちが小さく感じてしまう。
「だって俺より似合う奴だったら仕方ないし、結衣もその方が幸せだろ。
俺は結衣が幸せになってくれればそれでいい」
「…大和が幸せにしてよ」
小さな声で言ってみると、ちゃんと大和には聞こえてたのか、頭を優しく撫でてくれた。
「当たり前」
「大和…」
「ん?」
「“ありがとう”。
私の為に仕事を異動して気持ちを伝えてくれて」
前の私なら、きっとここで“ごめんね”と呟いていた。
でも今日からその言葉を捨てて
“ありがとう”
と伝えたい。