君の瞳に囚われて(加筆・修正しながら更新中)



ヴァイスが、尚も話を聞き出そうとした時・・・


コンコンと、控えめに部屋のドアをノックする音が聞こえた。


「入れ」


俺の声の後に、ゆっくりと開いた重厚な扉。


「失礼致します。おはようございます、ロック様。お食事のご用意が整いました」


深々とお辞儀をして入って来たのは、王宮専属医師のルイス。

大の女嫌いの俺の部屋には、侍女ではなくルイスが来る。


「朝食は、要らない」


ルイスに向かって言ったのに


「はっ!? 朝飯食わねぇの?」


俺の返事に答えたのは、ルイスではなく目の前に座っていたヴァイスで。


「だって、おまえ昨夜も夕飯食ってねぇじゃん!!」


何故か、昨夜の食事を摂っていない事を指摘してくる。


---何で、俺の食事事情を知っているんだ? コイツは・・・


「今、腹減ってない」


「しかし・・・」


俺を心配したルイスが口を開いた時・・・






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