月下の誓約
話し終わって黙って酒を飲みながらチラリと右近を見ると、ニヤニヤ笑いながらこちらを見ている。
「ふーん。ま、いっか。二人だけの秘密よってとこ?」
「勝手に言ってろ」
和成が顔を背けた時、斜め後ろの席から女の子の甲高い笑い声が響き渡った。
思わず右近と共にそちらに目を向ける。
こちらに背を向けて男がひとり座り、目の前に座った三人の女の子になにやら力説している。
「にぎやかだな」
和成がそう言うと、右近が机に頬杖をついて、ふてくされたように言う。
「ほんと。ひとりで三人も女いらねーだろ。二人こっちに回せっての」
「何の話だよ」
和成が呆れたように右近に向き直った時、男がひときわ大きな声でわめいた。
「本当だって! あの記事書いたの俺なんだよ!」