月下の誓約


 和成は右近と顔を見合わせて聞き耳を立てる。


「今朝、もっと詳しい記事を投稿したのにソッコー消されちまったんだ。実名載せたのがまずかったかな。ねぇ、三津多和成って知らない?」


 それを聞いて女の子たちはクスクス笑っている。

 どうやらこの男が例の記事の投稿者に間違いなさそうだ。

 和成は刀を持って立ち上がり、男の背後に立って肩を叩いた。


「あんたが天才美少年軍師の記事書いたの?」
「そうだけど、誰?」


 男が訝しげな表情で和成を振り返る。

 和成は笑って男を見下ろした。


「俺の顔に見覚えない?」


 男は少しの間、和成の顔を凝視した後、これ以上ないというくらい目を見開く。


「あ……! まさか、本人?!」

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