Night sky**



「なんで、あたしのこと」


見覚えがない、人。
だけどあたしのことを
知っているようだ。


「伊吹とまぁ、親友だったし

  だから、君のことも聞いたことあっただけ。」


ふぅ。と前髪をかきあげ
じっとあたしを見る。


「…伊吹の親友?」


そういえば
受験勉強ばっかりだったせいか、伊吹の友達の話はあまり聞いたことがなかった。


「えっと…名前は?」

「俺?  …茜だけど。」


茜。あかね。

なんだかこの人に
ぴったりの名前。


「茜…くんはそこで
  何してるの」


警戒しながら
聞くと彼は、んー。って
少し考えてから


「内緒。

  でも…


   伊吹は、きっと
  君が合格したから
  安心して天国行けるね」


と少し笑った。


伊吹の友達なだけあって
優しいのかな。

とちょっと思った。






そして、この出逢いは
伊吹が仕向けたものだとも
知らずあたしは

茜くんと運命の出逢いを
果たしたのであった。



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