True Love
佐野くんと一緒にいる女の子をチラリと見た。

ちょっと派手な感じな、メイクばっちりの女の子。

オシャレで可愛くて…おしゃべりが上手。私とは全然違う。

自分と比べると、あまりにも自分が地味で…比べたことすら申し訳なく感じてしまう。

…私とは全く違う世界の人だ。

それは佐野くんも同じで。

つまり、佐野くんと私はまるで正反対の人間。

それがなんだか、ほんの少しイヤだと感じた。

同じ人間なのに、凄く遠い人みたいで…同じ空間にいるのに、私には別世界で。

とてもじゃないけど、入り込めない。

私じゃ、無理だ。


どうして…こんなことを思うのだろう?

朝から、佐野くんと話してから…ずっとおかしい。

おかしいよ…。



しばらくして、私達は席を立った。

店を出る前にまた佐野くんを見る。

また胸がギュッとなった。

苦しい気持ちのまま、ファミレスを後にした。





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