True Love


「未来どうしたの?さっきから全然お皿減ってないじゃん」

「えっ…あっ、えっと…美味しいから食べ終わっちゃうのがもったいなくて!」

「あはは!そんなに美味しい?一口ちょうだい」

「うん、いいよ」


ダメだ…。どうしても気になってしまう。佐野くんのことが。

あまり見てはいけないと思いながらも、自然と佐野くんへと視線が向いてしまう。

二人が何を話しているのかは詳しくは聞こえない。

だけど、表情は二人とも笑顔だ。

時折聞こえてくる楽しそうな笑い声に、胸が締め付けられた。


なんで……?

どうしてこんなに胸が苦しいの?

二人が笑うたびに、私の心はどんどん暗くなる。
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