【完】うしろの席のオオカミさん


「ここ?」


表札を見て分かったのかウチの前で止まってくれた大上くん。


わたしが降りると大上くんも自転車から降りてカゴに入っていた鞄を渡してくれた。



「……ありがとう」


「どーいたしまして」



こうやって向かい合うとわたし達すごい身長差あるんじゃないかなぁって思う。


どうやったらそんなに身長伸びるわけ?
わたしなんてもう成長期終わったんだけど。


悲しすぎる。



「日向子ー?」



聞き慣れた声がどこからかして、あたりを見渡してみた。


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