【続】隣の家の四兄弟

その言葉が衝撃的過ぎて、頭が真っ白になる。

なんで。なんで、そういう言い方が出来るの?
自分の親のことだとしても、そうやって同じことが言えるの?


「そんな言い方って――」
「きゃあ! セイジ!」


グッと手に力を込めて、つい我慢しきれずに言葉を漏らした瞬間。
アキラが、ぱぁっとうれしそうな笑顔で悲鳴を上げ、ソファを立ち上がった。


後ろを見ると、聖二がいつの間にか立っていて。
白いシャツを辿って聖二の顔まで視線を上げていく。


「おかえりなさい!今、聞いたわ!パパとママが死んでしまったんですってね。だからセイジは仕事頑張ってるのね?」


無邪気に言いながら聖二に駆け寄るアキラに、やっぱりまだ言いたいことが残ってる。
でも、そんな私の心境が伝わったんだろう。
目が合った聖二が、ホントに小さく首を横に振った。


「ああ。そう言えば、美佳ちゃん勉強教えてもらえたかい?」


いつも困ったときや、悲しいときに、助けてくれる浩一さん。
今回もやっぱり例外じゃなく……。

その突然の話題は、この状況に耐えられなさそうな私をわかってて振ってくれてるんだよね……?

聖二から浩一さんに視線を移し、視界に入る静かな微笑みが、私の心をほんの少し癒やしてくれる。


「……や。まだ……」


『次の休みな』
そう聖二は言ってくれた。
だけど、この調子じゃ、次の休みには……。

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