【続】隣の家の四兄弟
「め、メール……なんで」
『メールはしない』って言ってたのに。
それなのに、突然こんなふうにメールしてくるなんて……!
私の手にも携帯電話。
握りしめたその中の携帯は、メールの画面が開いたまま。
【今、出れるか?】
そんなたった一言のメールで、こんなにも心が掻き乱される。
「なんで……だろうな」
聖二は自分の携帯を見ながらそういうと、それをポケットに押し込んだ。
そして、僅かに顔をこっちに傾けて静かに言った。
「――会いたかったから」
…………は? い、今、なんて言った?
「会いたかった」って言ったよね?嘘でしょ?この聖二が?!
驚愕した私は、思わず携帯電話を落としそうになったほど。
瞬きもせず、覗きこむようにして聖二を窺った。
「せ……聖二……だよ、ね?」
昨日といい今日といい。
コイツは本当に本物の聖二なんだろうか?
いや、待って。よーく見たら、なんか聖二よりも優しい目をしてるような……って、あとはどう見ても聖二本人でしょう!!
「なにブツブツ言ってんだよ」
「ほらー!!」
この言い方っ。やっぱりホンモノ!
「『ほら』ってなんだよ」
「え!あー……いや、なんでも」
「『やさしい』……か」
「え?なに?」
「クッ」といつものように笑う聖二は、可笑しそうな目で私を見る。
そして腕を組みながらぽつりと言った。
「アキラが……お前のこと、そう言ってた」