【続】隣の家の四兄弟

アキラが……私のことを?
それってすごい……うれしすぎる。


「なにわかりやすいくらいニヤついてんだよ」
「だ、だって!! ……あ」


今の時間を思い出して、大きな声を上げてしまったことを後悔する。
慌てて口を両手で塞ぐと、反射的に家にいるチハルに聞こえなかったかとリビングを振り向いてしまった。
見ると、カーテンで中は見えないけれど、気配もなにも感じられなくてホッとする。

くるりと顔を元に戻して聖二を見る。


「――あっ……」


再び声を漏らしてしまったのは、聖二の視線が痛かったから。

昨日のことだ。
チハルが私の家にいるのが我慢できないって言っていた聖二。
だけど、現実には今日、チハルは私の家にいて……。

今の私の行動で、絶対聖二はそれに気付いてる。
私のせいじゃないけど、でも、聖二が嫌だと言う状況にいるのは本当だから。


……どうしよう。


困り果てたときに、聖二が小さく溜め息を吐いた。
ピクッと肩を上げ、聖二を恐る恐る見ると、一度伏せた目をまた私に向けて言った。


「……別にお前のこと責めたりしねーよ。心配し過ぎだ、バカ」
「ほっほんと……?!」
「……ああ。今夜だけ我慢する」
「ん??」


「今夜だけ」?っていうと、明日以降はどうなるのでしょうか、聖二さん。

首を傾げたまま疑問の眼差しを向けているのに、聖二はそれをたぶん知ってて目を逸らす。
そして話題まで逸らしてきた。
それも、ありえないような話題で――。


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