【続】隣の家の四兄弟
「ただいまー…あれ?」
そんな独り言が聞こえてすぐ、その主がリビングへと姿を現す。
「ああ、やっぱり」
「やっぱり」って、三那斗とおんなじ反応。
そんなところについ微笑ましくて笑っちゃう。
「すみません、キッチン勝手にお借りしました。おかえりなさい、浩一さん」
ぺこっと頭を下げて私は言う。
すぐに顔を上げると、それこそ“やっぱり”優しい笑顔で私を見て浩一さんは言った。
「ううん。逆にありがとう」
「でもほんと、ありきたりなもので…」
「誰かに作ってもらったものって格別だよ。それに、美佳ちゃんに『おかえりなさい』って言って貰えたのも新鮮で幸せ感じたよ」
照れもせず、さらっとそう言って上着を脱ぐ。
照れてるのは私と――――三那斗だ。
「こここ浩兄…よくそんなこっぱずかしいこと―――」
いやいや。三那斗。
あんたも負けずにそれに近いこと学校でやってるよ!
やっぱり無意識か!
逆にそういう言葉に免疫があるようなのが孝四郎くんで。
「えぇー。別に普通でしょ?」
飄々と残りのパスタを頬張ってそう言ってた。