ミリオンラバー
「ここで出すなよ!」
しんちゃんに食ってかかったが、しんちゃんのほうはどこ吹く風である。
「明人君が女物のハンカチ持ってるなんてびっくりしたけど、そっかそっか柚羽ちゃんのだったのか」
「うれしい!小暮君!洗ってくれたの?」
洗ったのは僕だけどねというしんちゃんのつぶやきは柚羽の耳にもちろん届いていない。
「これ返すからとっとと帰れよ」
決まり悪そうに小暮は言った。
「ばか!私の恩人になんて口の利き方するの!」
美月は小暮の頭を軽くはたいた。
「何すんだよ!」
「まったくいつからこんな口利くようになったのかしら。ごめんね柚羽ちゃん」
「全然平気です!」
柚羽はうれしそうにハンカチを握った。
「あのさ、もしかして柚羽ちゃん…さっき言ってた文化祭に協力的じゃないってやつって明人のこと?」
その言葉に小暮が飲んでいた水を噴出した。
「何だよそれ!なんつう話をしてんだよ!」
「ごめんね、まさか小暮君のお姉さんだとは思わなかったから」
「てことはやっぱそうなんだ」
必然的に柚羽の好きな人は小暮であり、それを5回も振ったのも小暮であるということを美月は知った。
しんちゃんに食ってかかったが、しんちゃんのほうはどこ吹く風である。
「明人君が女物のハンカチ持ってるなんてびっくりしたけど、そっかそっか柚羽ちゃんのだったのか」
「うれしい!小暮君!洗ってくれたの?」
洗ったのは僕だけどねというしんちゃんのつぶやきは柚羽の耳にもちろん届いていない。
「これ返すからとっとと帰れよ」
決まり悪そうに小暮は言った。
「ばか!私の恩人になんて口の利き方するの!」
美月は小暮の頭を軽くはたいた。
「何すんだよ!」
「まったくいつからこんな口利くようになったのかしら。ごめんね柚羽ちゃん」
「全然平気です!」
柚羽はうれしそうにハンカチを握った。
「あのさ、もしかして柚羽ちゃん…さっき言ってた文化祭に協力的じゃないってやつって明人のこと?」
その言葉に小暮が飲んでいた水を噴出した。
「何だよそれ!なんつう話をしてんだよ!」
「ごめんね、まさか小暮君のお姉さんだとは思わなかったから」
「てことはやっぱそうなんだ」
必然的に柚羽の好きな人は小暮であり、それを5回も振ったのも小暮であるということを美月は知った。