ミリオンラバー
「美月さんとこに住んでるわけじゃないんだよね?」
「…知らねーの俺んち」
「知らないよ?」
当然でしょと言わんばかりに柚羽は首をかしげた。
「てっきりリサーチしてんのかと思った」
「だから私はストーカーじゃないったら!ただ純粋に小暮君が好きなだけだよ!」
勢いのまま6回目の告白をしてしまった。
小暮は一瞬驚いて声を詰まらせたが、すぐにいつもの顔に戻った。
「はいはい」
「何よー。はいはいって」
「他に何言えってんだよ」
「えっ…たとえば~…俺も好きだよ…とか?」
あり得ない柚羽の言葉に小暮はせき込んだ。
「馬鹿じゃねーのか!お前は!」
「え~だって‥」
「あほなこと言ってないでさっさと帰れよ」
気付けばいつの間にやら駅に到着していた。
「送ってくれてありがとう」
「いいよ。別に。じゃあな」
小暮はそう言って柚羽に背を向けた。