ミリオンラバー
「なんか怖がってるように見える。学校って言うかクラス?」

「…何言ってんだ…」


逆だろう。

クラスの奴らが俺を怖がっているんだろ?

異質なものを見るあいつらの目。



教室に入ると感じる冷たい視線に小暮は耐えられなかった。


「あいつらが俺を怖がってんだろ…」

思わず小暮は呟いた。

「みんなも怖がってる。小暮君敵対心剥き出しだし」

「なんだよそれ…」

「みんな知らないから。小暮君がどんな人なのか。小暮君も皆のこと知らないでしょ」

知らない。

当然だ。

クラスメートの名前すら覚えてない小暮だ。

「ちゃんと話してみたらいいのに。みんないい奴だよ。小暮君が一歩歩み寄ればきっと応えてくれる。小暮君のこと知ってくれる」

真っすぐに見つめる柚羽の瞳。

小暮は逸らすことができなかった。
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