ハピバ【短編】
『サチーーー!!』


朝の教室に響く自分の名前。振り向くと、ハァハァ言いながら近付いてくる絹子


『絹子おはよーってか朝からうるさっ…』

言葉が言い終わる前に、絹子はあたしの肩を掴み

『山本先輩昨日女の人と帰ってたらしいけど、あんた知ってる!?』

えっ…………


一瞬にして、あたしの頭が真っ白になる



それでも、何とか笑顔を作って


『見間違いじゃない?先輩彼女いないし』

『見間違いか…あたしが見たわけじゃないから、何とも言えないけど。…まぁいいや気にすんなよ』


そう言うと絹子はノートを取り出し、自分の席に向かった






きっと、見間違いだよね…





そう思いたいのに、昨日先輩が図書室に来なかったことが、あたしを不安にさせた…ーー








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