ハピバ【短編】
『先輩っ!!』


後ろを振り返ると、そこにはあたしの愛しの人


嬉しくて、思わず抱きつこうとした瞬間

ーーーガシッ



先輩に、頭を掴まれる


『俺に近づくんじゃねぇー』


『先輩痛いですー!!』



『ちょっと山本くん、サチちゃんが可哀想よ』

そう薩摩先輩が言うと、素直に先輩はあたしの頭から手を離す


『本整理するの手伝ってくれる?』

『あっはい!』


先輩は、さっきまであたしに向けていた怖い顔じゃなく、笑顔で薩摩先輩のとこに行ってしまった…
あたしは無視ですか……




先輩こと山本 純也先輩は、あたしの1コ上の2年生で、図書委員だから毎日放課後は図書室にいる


あたしは別に図書委員でも、本が好きってわけでもない。それでも毎日図書室に通うのは、もちろん先輩に会うため







あたしが先輩を初めて見たのは、教室の窓からだった
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