月灯りに照らされて
side 麗華

朝、起きたら、瞼がお岩さんのように腫れていた。

起きてすぐに、目を冷やし、どうにか見れる顔になると

「麗華、薫さんがこれから来るって・・・・」

「うん、わかった・・・」

多分、離婚の話なのかな・・・・と、思いながら、薫さんが
来るのを待っていた。

チャイムが鳴った。

母に促されて、応接間に入って来た薫さんは、神妙な顔をしていたが
その表情は、少しすっきりしているようだった。

「お忙しい中、申し訳ありませんが、麗華さんと、二人で話を
 したくて参りました。」

「麗華、良いか?」父が聞いたので

「はい、大丈夫です」そう答えたが、本当は、ここから逃げ出したかった。

私達、二人を残し、皆は、応接間を出て行った。

「麗華、申し訳ないが、離婚してほしい」

開口一番に、言われた・・・・・。

何も言えずにいたら

「僕の我儘で、申し訳ないが、僕には、翠、小鳥遊さんが
 必要なんだ。 ごめん」

「私が嫌だと言ったら、どうしますか?」

薫さんは、そのためなら何度でも、話し合い、頭を下げると言い、
私が、翠さんを怪我させた事を、知った瞬間、私に殺意まで芽生えたと
言われ、じゃー、何で結婚したの?

そう思い、薫さんに聞いてみた。
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