月灯りに照らされて
「解りました・・・・。短い間でしたが、ありがとうございました。」

「本当にすまなかった。僕がしっかりしていれば、君まで
 傷つける事がなかったのに。この用紙にサインしてくれるかい。」

「はい」サラサラサラ・・・・

「これで良いですか?」

「うん、ありがとう。橘にある、荷物は、こっちに送らせるから
 それでいいかな?」

「はい、よろしくお願いします。」

「じゃー、元気で。幸せになってくれ。」

麗華と別れて、玄関に行くと、北白川の両親が揃っていた。

「本当に、ご迷惑おかけしました。荷物は、後程、送らせてもらいます
 色々とありがとうございました。」

「橘君も、元気で頑張ってくれ」

「はい、ありがとうございます。失礼します」

「待って。薫さん、小鳥遊さんのお見舞いに、行っても良いですか?」

「うん、翠も喜ぶと思うよ。それじゃー、失礼します。」

俺は、車を走らせ、役所に離婚届を提出し、独身になった。
< 159 / 209 >

この作品をシェア

pagetop