月灯りに照らされて
「翠、今年の誕生日なんだが」

「どうしたの、良いのよ、忙しいんでしょ。私は大丈夫よ。
 薫が、毎日、少しでも一緒に居られるだけでも幸せよ」

「ううん、違うんだ。今年は、ホテルを予約したから、そこで
 過ごさないか?」

「えっ、良いの?」

「うん、夕方までは、仕事だけど、その後は空けてあるから、
 一緒にご飯を食べよう。偶には良いだろ!? クスッ」

「うん!ありがとう。薫、だ~い好き!」と、薫に抱きついた。

そのままソファーに倒れ込んでしまい、二人でクスクス笑いながら
キスをして、そのままソファーの上で、愛し合ってしまった。

久しぶりに薫から与えられる快感は、翠を狂わせ、正気を保つ
事が出来ない程、快楽に溺れた・・・・。

薫も、そうだったみたいで、二人で何度も抱き合った。

気が付くころには、空が白々と明け始めていて、二人でまた
クスクス笑いながら

「俺達って、凄いね。今日も仕事なのにね!」

「本当に。薫、大丈夫?疲れてないの?」

「フフフッ、心配してくれてるんだ。なんなら、もう一回する?」

「い・・・や・・・・遠慮しようか・な・・・・」

「ハハハッ、セックスは、男は女から気を貰うんだよ。だから
 男は、元気なんだよ。女性は、男に気を与えるから、疲れるんだよ
 翠も、今そうでしょ!時間まで寝てな、ほら」

「うん、ありがとう、薫」 私は深い眠りについた。
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