吸血鬼は淫らな舞台を見る


「私は中途半端が嫌いなの。それに喉が渇いてたの」


「おれも中途半端は嫌いだ」

 剣未が顎を振ると、屈強な男が由貴のもとへ歩み寄る。


 背後に回ってズボンのベルトを外し、由貴の顎の下に通して顔を持ち上げた。


「ぐっ……なにする……のよ!」


「咬まれるのは嫌なんでね」

 剣未は腰を折って由貴と目線を合わせた。


「冷酷な殺人、イコール犯人は吸血鬼というレッテルを張られると人間から血を恵んでもらえなくなる。おかげでいままで君が起した事件の尻拭いをしないといけなくなった。そこで君には姿を消してもらう。んっ、反応がないな」
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