セカンド・ウエディング~彼の愛は濡れる雨のごとく~
理沙には父親が必要。


いつか、昔の優しい武に戻ってくれると淡い期待を寄せながら3年が過ぎた。



武は私の期待に応えようとしなかった。



次第に武の暴力は小さな理沙にも及び、私は東京に住んでいる母を頼り、夜逃げした。



私たちは母子家庭だった。ずっと実家の母には心配させまいと吐露しなかった武との酷い結婚生活。



『良く、我慢したわね。杏…離婚して私のところに来なさい』と抱き締めてくれた。


『ママとふたりでくらしたい』と告げる理沙の言葉もあって私は離婚を決意。




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