Bloom ─ブルーム─
「あ!君、昨日の?あの後大丈夫だった?」

へ?

突然私を知ってるかのような事を話し出す彼。

人違いでは?

私はあなたと面識がないはずですけれども。

「あ、白塗りしなきゃわかんないかなぁ?俺、お化け屋敷のお化け。昨日俺が足首掴んだせいで歩けなくなっちゃったでしょ?ごめんね?」

足首つかんだ?
白塗り……?

「も、ももももしかして、私を驚かしたお化けさん?」

しかも、保健室までお姫様抱っこで走ってくれた人?

「そーそー。気になってたんだけど、お化けの仕事残ってたからすぐ戻らなきゃならなくて。で、終わってから保健室行ったんだけどキミいなくなってたからさぁ」

意外にすぐ回復して、心配してきてくれた友里亜と再び学祭を満喫したんだけども。

でもでも。

うそーっっっ。

お化けがこの人で、この腕に抱っこされて、この人がさっきあのステージで脚光浴びていて、その人が今目の前にいて、私を知ってるなんて。

「あ、あの、そ、その節は……ど、」

「ど?」

「──どーも……」

あー、もう私も友里亜の事言えないじゃん!なんでこんな時に気の利いた言葉のひとつ出てこないんだろう?

私も直人に手助けしてもらわなきゃダメかしら?


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