Bloom ─ブルーム─
「犯罪!」
「いや、ち、違うでしょお。先生が落とした鍵をちょっとだけ遠回りして無事届けた正義感、褒めてほしいなぁ」
「遠回り?」
「そ。いや、あれはチャリぶっ壊れるかと思うくらい飛ばしたね。願ってもないチャンス!って」
その笑顔がキラキラ輝いていて、とてつもない宝物を見つけた少年みたいだった。
「そんなに屋上の鍵が欲しかったんですか?」
「うん。だってさぁ、ここ見て?」
屋上の隅の手すりまで私を引っ張って行くと、彼はそこから見える景色を指差して言った。
彼の指の先には、私達の住む町全体が広がっていて、さらに奥には墓地、そしてその向こうには大きな山がある。
「去年の秋にね、たまたま先生に、ここから25周年祭のパネルを掲げるから手伝えって、連れて来られたんだよね」
確か、去年は創立25周年記念だったっけ。
「あっちの山が色づいてめちゃくちゃ綺麗でさ、しかもちょうど雨上がりで、あの山の向こう側からバーッとでかい虹がかかってて、んで、飛行機雲があの空に向かってずーっと続いてたんだ。あの日はマジですごかった」
「いや、ち、違うでしょお。先生が落とした鍵をちょっとだけ遠回りして無事届けた正義感、褒めてほしいなぁ」
「遠回り?」
「そ。いや、あれはチャリぶっ壊れるかと思うくらい飛ばしたね。願ってもないチャンス!って」
その笑顔がキラキラ輝いていて、とてつもない宝物を見つけた少年みたいだった。
「そんなに屋上の鍵が欲しかったんですか?」
「うん。だってさぁ、ここ見て?」
屋上の隅の手すりまで私を引っ張って行くと、彼はそこから見える景色を指差して言った。
彼の指の先には、私達の住む町全体が広がっていて、さらに奥には墓地、そしてその向こうには大きな山がある。
「去年の秋にね、たまたま先生に、ここから25周年祭のパネルを掲げるから手伝えって、連れて来られたんだよね」
確か、去年は創立25周年記念だったっけ。
「あっちの山が色づいてめちゃくちゃ綺麗でさ、しかもちょうど雨上がりで、あの山の向こう側からバーッとでかい虹がかかってて、んで、飛行機雲があの空に向かってずーっと続いてたんだ。あの日はマジですごかった」