〜題名の無い小説〜


ついに、合奏の発表日・・・


三人で必死に練習した、木琴。

途中で、大樹の木琴から不協和音が聞こえた。

間違えて叩いたのだ。

僕はそれをすぐさま理解して、

わざと大きくふりかぶって、分かりやすく叩き

大樹に、 「こうだよ」

と、リードしてあげたのだ。

そうすると、大樹は

二コっと笑って、また落ち着きを取り戻したのだ。


そうして、気がつくと、合奏は終わっていた。

周りを見ると、親達や、もも組、その下のばら組まで

全員が拍手をしていた。


僕は、その時初めて達成感というものを味わったのだ。



終わった後、大樹に

「拓ちゃんの事見てたら、叩けた」

っていってくれた。

僕はとっても嬉しかった。



それから約一年後、、、




いよいよ、卒園式だ・・・

< 6 / 34 >

この作品をシェア

pagetop