弁護士先生と恋する事務員


お風呂からあがると、喉がカラカラに乾いていた。

冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出しゴクゴクと飲みほす。


「ふう…。」


落ちついた所で、私は入念な告白計画を立て始めた。



月曜日、残業してなんとか先生と二人きりになる。

そして言うんだ。



「良かったら、私のうちで一緒にご飯を食べませんか?」



先生だったらきっと、なんにも深く考えずに

二つ返事でOKしてくれるに違いない。


先生が好きだって言ってくれた手料理をふるまって、

帰り際に。



「先生の事、ずっと好きでした。」



ドキドキドキ…


言えるかな?


うん、言える。


がんばろう、わたし。



人生初の告白の日まであと二日。


週末は、部屋の片づけやら食事の準備やら


自分磨きやらで大忙し。


あっという間に過ぎて行った。

 
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