桜龍

戻ってきた





ピピピピピッ、カチ!




「……ね、むい」




くそー、眠い。眠い眠い!



昨日の族潰しのせいで全然寝てない。寝たのって1時間ぐらいじゃない?それまでちょっと変な奴らに捕まってたからなぁ。




枕に沈んでいた顔をムクッと上げて壁に飾ってある時計を見るとジャスト8時。




うん、このまま寝たら完全に学校遅刻。



ううううう!ほんとは起きたくない!だけど起きなきゃあの人もうるさいからなぁ。




よし、起きよう。



「ふわぁ、ねむー」




ギシ、とスプリングが鳴ってあたしはピョン、とベッドから飛び降りた。




「せーふく、どこだ~」




うぉ、あったあった。地面に転がってるじゃん。新品ちゃん。



あたしはパパっと新品の制服を着て鏡の前に立った。




「髪が目立つなぁ」




何より目立ってるのがこの金髪だ。あ、顔はスルーしてね。地味な顔なんで。



腰ぐらいまである天然パーマ。




金髪は中学の時に染めてずっと金髪。



いつも地毛と間違われるぐらいの金の髪。




地毛じゃないのに…。


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