狂奏曲~コンチェルト~
「別れたいの」
「なん……で……?」
目を見開いて、呆然としたように言う新。
私は唇をかみ締めて、
「新のこと、私大好きだよ。でもね……他に好きな人ができたの」
「かなめ……」
「ごめんなさい……っ」
私は頭を下げた。
「いつの間にか、その人のことが好きで好きでたまらなくなってたの……新がいるのに、私……」
「顔、上げろよ」
新の言葉に、私は顔を上げた。
「それってさ、二階堂さん?」
「っ……」
身体をびくりと震わせて黙った私に、新はやっぱりと息を吐いた。
「俺な、かなめの心が離れていってるのに気づいてたよ」
「新……」
「他の男に取られるとか、悔しいけどさ……」
「ごめんなさい……っ」
新は哀しそうに顔を歪めて、
「謝るなよ。俺がかなめの心を掴んでなかったのが悪いんだから……」
「ひくっ……」
流れ出る涙は止まらなくて、新は仕方ないなというふうにずっと私の肩を叩いてくれていた。